どういう論文？

• 軌道予測によって生成された基準動作と実際の動作とを比較することで、ボールのないところで得点機会を作る選手を評価
• ボールを持たず、ボールを受けようとしない攻撃選手を評価し、典型的な（あるいは予測された）動きと比較して、動きが得点機会の創出にどのように寄与するかを明らかにすることは、まだ困難である

• 提案手法では
• 選手間の関係を正確にモデル化し、長期的な軌道を予測することができるグラフ変分リカレントニューラルネットワークを用いて軌道を予測
• 次に、実際のデータと予測された軌道との既存の球外評価指標の差に基づき、実際の動きが予測された動きと比較してどのように得点機会に貢献するかを基準として評価

モデルの入力に使用するデータは？

• イベントデータとトラッキングデータ
• OBSOの改良版自体は、トラッキングデータのみで実装可能？
• OBSOの三つの確率をそれぞれ独立に扱うことで、トラッキングデータのみで活用できそうな指標は選べることが期待できる。
• P(Cr|D)：各チームの選手がある地点rとの距離から、チームごとの地点の占有率を表す
• P(Tr|D)：現在の座標を平均とした二次元ガウス分布。標準偏差は14m。
• P(Sr|D)：得点確率。ゴールからの距離に応じて減少する値。
• これとかは既存のモデルが使える？

実験結果は？

• C-OBSOはの結果

1. Introduction

• サッカーはボール周りのスタッツを除いて、チーム戦術や選手の評価を行うことが難しい。
• 攻撃選手の定量的評価の研究は、ボール保持状態と非保持状態に分けられる
• 保持状態
• イベントデータを用いて学習した得点予測器による得失点の期待値変化[2]

⇨シュートなどの希少なデータだと評価が安定しない[10]

⇨得点までの多様なプレーの評価が困難[10]

• シュートに至るパスや有効攻撃を評価[5][6]
• 得点期待値や成功難易度との関係でパスの価値を評価[7]
• 非保持
• 全選手とボールの位置情報から得点に関するポジショニングを評価
• OBSO[8]

⇨ボールを保持せず受け取らない選手の評価が難しい。

• 共通の課題として、予測された典型的な動きと比べて、どのように動くと得点機会の創出に寄与するかが明らかでない

• この研究では、軌道予測で生成された基準の動きと実際の動きを比較することで、オフボールの得点機会を創出する選手を評価するC-OBSOを提案

• 提案手法では以下のことを実施する。
• OBSOの枠組みにある得点予測器を、複数の守備者の位置を混合ガウス分布で考慮したポテンシャル得点モデルに変換
• GVRNN[11]を用いて軌道予測し、OBSOの評価値の実際の値と軌道予測の値の差分を取る

⇨基準となる予測された動きに対してどのように動いたことが得点機会の創出に寄与したかを評価
• 研究の貢献
• オフボール選手が、基準となる予測された動きと比べてどう動くと得点に寄与するか評価した点
• 得点予測器としてOBSOを改良して混合ガウス分布を考慮したモデルを提案した点
• GVRNNで軌道予測して、実際の評価値との差分を取った点
• C-OBSOの評価が直感に合うか示した点

2. Method

2.1Data

• 2019で学習し、2020年のデータをテストデータとした。

2.2 提案フレームワーク

2.2.1 OBSO

• OBSOは三つの確率の同時確率

1. Dは試合状況（データ）。P(Cr)はある地点での占有率、P(Tr)は地点rで次のイベントが起きる確率、P(Sr)は地点rでの得点確立
• 先行研究は、P(Cr)P(Tr)P(Sr)を独立で算出しているので、


このように式変形できる

1. P(Cr|D)は各チームの選手がある地点rとの距離から、チームごとの地点の占有率を表す
2. P(Tr|D)は現在の座標を平均とした二次元ガウス分布。標準偏差は14m。
3. P(Sr|D)はゴールからの距離に応じて減少する値。

2.2.2 提案手法１. ポテンシャル得点モデル。

• OBSOを拡張して。ゴールへの角度と守備者の位置を反映した得点モデルを提案
• シュート阻止可能な守備選手のシュート阻止分布を用いて、守備者がいるとシュートの価値が減少する物理モデルのようなポテンシャルモデルを考える。
• 得点価値は、シュート価値（Vshot）の総和

1. Vblockはシュートベクトルsが通過するシュート阻止分布
2. シュート阻止分布は、シュート位置よりゴール側に存在する守備選手に割り当てた正規分布を足し合わせたもの
• GKは二倍のスコア

2.2.3 軌道予測モデルGVRNN[11]

• グラフエンコーダ、デコーダネットワークにより、各選手の関係をグラフとしてモデル化することで、集団スポーツの選手軌道予測を行う。
• RNNは変動し構造化された系列データを扱うのが困難なので、RNNの隠れ状態htによって条件付けされたVAEであるVRNNが提案された。
• VRNNはRNNに確立的潜在変数ztを加えて、潜在変数の学習のため償却変文推論を用いて最適化する。
• GNRNNについて
• xは位置情報の系列。
• 系列的には、GVRNNは以下の式で更新する。

htとztは決定論及び確率論的な潜在変数デアアリ、p,qはパラメータを持つ生成/推論モデル。Nは次のパラメータを持つ正規分布

2.2.4 軌道予測を用いたC-OBSO

• ボール非保持状態の選手iの評価は以下の通り

2.3 実装及び検証

• ポテンシャル得点モデルのパラメータはフィッティングを行なって、c=0.47, C=1/130
• モデルの妥当性は、実際の得点と算出された得点確立とのRMSE

• GVRNNはトラッキングデータを使って学習。
• 10Hzにダウンサンプリング
• 6sのデータに区切って、41728サンプルの学習データと4640の検証データを作成
• 1ステップ予測誤差に基づいてモデルの学習を行う
• 推論の評価はMAE

結果