どんなもの?
体操の判定において、試技の運動学的なパターンと判定パフォーマンス及び視覚行動の関連について、被験者の専門性の違いを考慮して検討したもの
先行研究と比べてどこがすごい?
試技の運動学的パターンと視覚行動、判定パフォーマンスの関連という点に着目するという問題設定
技術や手法のキモはどこ?
運動学的パターン以外のバイアスを取り除くために、スティックピクチャ化した動画と通常の動画の2種類を用いて実験している点
どうやって有効だと検証した?
【説明変数】
被験者の属性(選手、審判コーチ、素人)
動画のフォーマット(通常、スティックピクチャ)
(スキル:round off, back handspring, back layout somersault)
【目的変数】
判定パフォーマンス:つけた得点、基準スコアとの絶対誤差
視覚行動:注視数、平均注視時間、合計注視時間
→それぞれの変数について2元配置分散分析
(→視覚行動については追加でスキルを加えた3元配置分散分析)
主要な結果
つけた得点:visual expertsはnoviceとmotor expertsに比べて有意に低い。スティックピクチャ>通常動画
基準との誤差:motor expertsとnovicesともにvisual expertsより判定精度が高い。motor>novices>visual
注視数:通常動画>スティックピクチャ
平均注視時間:スティックピクチャ>通常動画
合計注視時間:有意差なし
スキル分け後
注視数:スキルとフォーマットの主効果と交互作用 詳細略
平均注視時間:back handspring<back layout somersault<round off
合計注視時間:スキルとフォーマットの主効果と交互作用 詳細略
議論はある?
visual expertsに審判とコーチの両方が含まれているが、専門性は異なる可能性