どんなもの?
体操競技の審判員が判定をする際にどこに着目しているかが、所持している審判資格レベル、判定する試技が自分で実施できるかどうかによって変わるかどうかをアイトラッカーを用いて検証したもの
先行研究と比べてどこがすごい?
審判研究の既存研究は審判レベルの区分が統一されていないこと、またサンプルサイズのばらつきがあり相反する報告がされている。
技術や手法のキモはどこ?
所持している審判資格のレベル、判定する試技が自分で実施できるかどうかによって群を分けて検証している
どうやって有効だと検証した?
判定パフォーマンス、部位別注視数、部位別注視時間についての各群間の値の差をマンホイットニーのU検定で検証
- 高い審判資格を有する方が判定パフォーマンスが有意に高く、全体を通して選手への注視回数が有意に多く特に着地局面への選手への注視回数、また頭部と腕部の注視回数が有意に多い
- 試技実施可否については判定パフォーマンスの差に有意差なし。試技実施可群は下肢への注視が有意に多い
議論はある?
- 高い審判資格の判定精度が高いことは、特定のポイントに頻繁に着目できていることから生じているのだと考えられる
- 試技実施可否の検討については、審判経験の統制ができていなかったことが影響している可能性