どんなもの?
体操競技の技の判定において被験者が知覚した動きの質とその運動学的パターンとの関係、またこの関係に対する専門知識の影響を調査したもの
先行研究と比べてどこがすごい?
選手(motor experts)審判コーチ(visual experts)体操経験無し(Novices)それぞれが良い動きであると認識した試技について運動的な特徴が似ているかどうかを検証している点
技術や手法のキモはどこ?
運動学的な特徴の差異にフォーカスするために、通常の映像でなくスティックピクチャ化した映像を提示刺激としている点
どうやって有効だと検証した?
動作:膝関節、股関節、肩関節(左右の体側)の体角と体幹の方位角の時系列を算出→各試技の特徴点についてユークリッド距離を算出し →Ward法でクラスタリング
被験者の評価:各試技のペアについてどちらが優れているかを評価(一対比較)し、グループごとに集計しユークリッド距離行列を算出
→Ward法でクラスタリング
分析 動作と評価の両方のクラスタリング結果(デンドログラム)について、ベイカーのガンマ指数を用いて類似性を評価
主要な結果
運動学的特徴と質の評価について有意な相関はいずれの群でもない
Visual expertsとMotor experts、VIsual expertsとNovicesのデンドログラムには有意な相関があった。
議論はある?
クラスター分析を使用しているため、どの変数が動きの質の認知に影響するかまでを検証することができない